梶原@九大IMIです


このぺージの最終更新日: 2012/04/13 21:42
九州可積分セミナーのページの更新日: 2012/04/19 19:31
アクセスカウンタ(2006-5-3 2010-7-20から): 11843

お知らせ

  • 私のアドレスには一日に数十通の迷惑メール(spam)が来ます. 数理学研究院のメールサーバのフィルタでspamを自動的に処理していますが, 時々私への連絡メールがフィルタによって間違ってspamと分類されることがあり, そのような場合には返答できないことがあります.特に,yahoo や hotmail など, いわゆるフリーメールからのものはフィルタにしばしば引っかかります. メールを出して1日以上返答がない場合,もう一度メールをください. また,別のアドレス(もし持っているなら)からもメールを出してみてください.

  • 平成24年度前期の講義情報を更新しました.(2012-4-13)

  • このページのResearch map 別館にもどうぞ. 研究業績に関する内容は比較的頻繁にアップデートしています.

  • 2012年2月22日ー24日に「離散可積分系・離散微分幾何チュートリアル2012」を開催します.(2011-10-04)

  • 今学期の講義情報を更新しました(2011-10-04)

  • 微分積分学・同演習Aの講義のページを開設しました.(2011-04-21)

  • 数理学研究院から,新しく設立された日本初の産業数学の研究所,マス・フォア・インダストリ研究所に移りました.今後ともよろしくお願い致します.(2011-04-01)

  • Publication Listを更新しました.(2011-3-5)

  • 岩波書店から「可視化の技術と現代幾何学」という本が出版されました(岩波Amazon).第2章「離散可積分系の基礎」を執筆しています.(2010-4-6)

  • 2/22-24に開催された「離散可積分系・離散微分幾何チュートリアル」は117名という多数の参加をいただき,盛況のうちに終了しました. 講演資料をウェブページに置いていますので, 興味がある方はダウンロードしてください.(2010-3-1).

  • 九州大学応用力学研究所の及川正行先生と共同で翻訳した, ロバート・ミウラ教授による 「ソリトンと逆散乱法:歴史的視点から(1)」の講義録が数学セミナー8月号 に掲載されました.ミウラ変換や逆散乱法の発見の経緯が発見者本人によって詳細に述べられており,大変興味深いです. 後半は9月号に掲載されます.(2008-7-15)

  • 数学セミナー3月号の特集「戸田格子40周年」に 「戸田格子ー新しい研究のゆりかごー」という記事を書きました. (2008-2-7)



大学院進学を考えている方へ

「可積分系」とは何かを簡単に説明した資料 を参考にしてください.学部3年生対象の「セミナー紹介」で使用したものです. 以下の「講演などで使用した資料」も参考にしてみて下さい.また, 「数学セミナー」に執筆した記事なども見ていただければと思います (リンク先で記事の検索ができます).

プロフィール

所属
九州大学マス・フォア・インダストリ研究所 教授
連絡先
こちらをご参照下さい.
専門分野
可積分系の理論
活動
日本応用数理学会 理事・ 応用可積分系部会委員
九州大学国際交流専門委員会・G30実施調整委員会 委員
九州大学新入生基礎学力調査実施委員会 委員長
生年月日など
1964年生まれの 47才.身長 188cm 体重 減少中
履歴
学歴職歴
1971-1972 新宿区立戸塚第三小学校
1972-1977福岡市立内浜小学校
1977-1983 ラ・サール中学校・高校
1983-1986 東京大学教養学部 理科I類
1986-1989 東京大学工学部 計数工学科 数理工学コース
1989-1991 東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻 修士課程
1991-1994 東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻 博士課程
1994.3 博士(工学)
1992.4.1-1994.3.31 宇都宮大学 教養部 非常勤講師
1993.4.1-1994.3.31 日本学術振興会 特別研究員(DC2,数学一般)
1994.4.1-1997.3.31 同志社大学工学部 電気工学科 専任講師
1997.4.1-2001.9.30 同 助教授
2001.10.1-2007.3.31 九州大学大学院 数理学研究院 数学部門 助教授
2004.9.24-2005.9.16 University of Sydney (オーストラリア)客員研究員
2007.4.1- 2009.1.15 九州大学大学院 数理学研究院 数学部門 准教授
2009.1.16-2011.3.31 同 教授
2011.4.1-現在九州大学マス・フォア・インダストリ研究所 教授

研究活動

概要

tau function

「可積分系」と呼ばれる,厳密に解ける微分方程式や差分方程式の研究を行ってきました. 通常,与えられた微分方程式や差分方程式を満たす函数(解)をあらわに作ることは極めて困難で, そもそも特別な場合を除いてそのようなことは初めから期待しません. そこで,通常は函数解析をベースとした解析的な手法や数値解析などさまざまな手法を用いて解の性質を調べます. ところがある種の方程式は,解を初等函数や特殊函数などよい性質を持つ函数を用いて厳密に書き下すことができ, そのような函数方程式を「可積分系」(integrable systems)と呼びます. この概念自体は19世紀の古典力学の研究に遡る由緒正しいものですが,このようなことが起こる背景には奇跡ともいうべき大変よい数理構造, 象徴的に言えば 「無限自由度の対称性に支えられた無限次元の空間の数理」があり,同様の構造は見た目や現れ方が異なっていても 広い範囲の数理科学に現れることがわかってきています. その構造の帰結の一つが,粒子と波動の両方の性質を持つ不思議な「ソリトン」と呼ばれる波が織りなす非線形波動現象で, 現在ソリトンがカオスやフラクタルなどと同様に非線形現象を記述する基本モードの一つとして認められていることはよく知られている通りです. 歴史的にも上記のような数理構造はソリトンを記述する非線形偏微分方程式(ソリトン方程式)の研究から発見されたものです. 可積分系の研究は,背後の数理構造そのものの研究,特定の方程式の背後の構造の解明,同様の数理を共有する新しい方程式やその解の探索, そして数理科学・数理工学のさまざまな分野との相互作用などが渾然一体となって進みます.

なお,上の「τ函数」は,可積分系の理論でもっとも基本的な函数で,可積分系の構造(からくり)を一身に体現しているものです. 2010年1月に中国の紹興に出張したとき,紹興文理学院(Shaoxing University)の 書道専門学部「蘭亭書道芸術学院」の学生さんに書いていただきました.

可積分系の理論では,解や背後の構造を保ったまま微分方程式の独立変数を離散化するという手法が進んでおり, 多くの可積分な差分方程式が提出されています.さらに,最近では 「超離散化」 と呼ばれる一種の極限操作を用いる手法により,背後の構造を保ったまま従属変数(場の量)を離散化して, 微分方程式を組織的にセル・オートマトン化することさえできるようになってきました. 私はこのような可積分な離散系に興味を持ち,背後の構造の解明や応用を目指して研究を行ってきました.

現在進行中の研究活動

現在まで の Publication List はこちらにあります.

パンルヴェ・離散パンルヴェ方程式の勉強を始めるには

パンルヴェ方程式に関する文献はいくつかあります.日本語のものについては 筧さんのページを見るとよいでしょう. 大阪大学の大山さんのページ には歴史的なものも含めて多くの文献が挙げられています(よくここまで探したものです.すごい…). ベースとなる数学の知識や興味によって異なるとは思いますが,岡本先生の「序説」は有名な古典, 入手しにくいかも知れませんが,手元に置いておきたいですね.この本で使用されている「岡本フォント」も有名です. または 野海さんの本の前半あたりから入る手もあります(後半は少し難しい?).

ただし,坂井理論で明らかにされたように,パンルヴェの世界は離散が基本だと思います. 従って,今から勉強を始めるなら離散から入ってはどうでしょう.とは言え, 離散可積分系や離散パンルヴェ方程式について日本語で書かれた本はほとんどありません.すみません. 逆に,この分野はある種の数学のように,簡単な本を読み込んで難しい本に進み…といったような勉強はまだしなくてよいのではないかと思います. まだ新しい分野ですから,基礎知識をあまり必要としない論文が多くあります. それでもしかし…例えば坂井理論をちゃんと勉強しようと思えば,やはりきちんとした勉強が要りますね (坂井理論を完全に理解しないと研究が始められない,という意味ではありません).まぁとにかく,まだ決まったルートはない,ということです.

離散パンルヴェ方程式に関してはずいぶん昔に 「離散パンルベ方程式 -- その多様性と今後の展望--」 という報告を書きましたが,これは1997年2月の時点での話ですので,さすがに賞味期限切れです. 今からこれを出発点に勉強してはマズイ.ですが,12年前にどういう混沌状態だったかを知るという意味では参考にはなるかも知れません.

それ以後の成果の中で,平面3次曲線の幾何を使った定式化(離散パンルヴェ方程式が動く3次曲線のpencil の上の加法定理として定式化される)と, それを応用したq-パンルヴェ方程式の超幾何解(超幾何函数で表わされる特殊解)の解説論文, それからその証明も含めたより詳細な論文も合わせてご覧下さい.概要だけでもつかんでいただければと思います.

講演などで使用した資料

せっかく作ったからには何か役に立てばと思い,公開します. 論文ほど気合いを入れて校正していないので誤記などが残っている可能性が高いですが, モチベーションや話の流れをつかむには役に立つかも知れません.


リンク


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